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ボイスドラマの内容
登場人物
- 男性(16-61歳)・・・高校1年生のときに知り合った彼女にプロポーズして結ばれる
- 女性(15-60歳)・・・中学3年生のときに彼と知り合いさまざまな出会いの中で彼を選ぶ
Story〜「ベッドサイドストーリー/彼-30歳:彼女-29歳」
彼: | 「遅くなって、ごめん!」 |
彼女: | 彼が息を切らしながら、待合せのカフェへ走り込んでくる。 「話したいことがあるって、自分から言っておきながら遅刻するなんて、どういうこと?」 |
彼: | 「ホントにごめん!」 |
彼: | 「今日、一緒に行ってほしいところがあるんだ」 |
彼女: | 「どこ?」 |
彼: | 「行けばわかるって」 |
彼女: | 「もう〜、もったいぶらずに教えてよ・・・」 |
彼: | 「ここ」 |
彼女: | 「あ・・・」 そこは、私たちが初めて出会った、インテリアのイベントだった。 彼は私の手をとり、奥へと進んでいく。 ずらりと並んだベッドの前で彼は私の方へ向き直った。 |
彼: | 「僕たち、付き合いはじめてからそろそろ6年だろ」 「最初に出会ってからはもう14年」 「僕たちのベッドも同い年」 「だから新しいベッドを買わない?」 |
彼女: | 「なにそれ?一緒に住もうってこと?」 |
彼: | 「まあ、そういうことでもあるんだけど・・・」 |
彼女: | そう言いながら、彼はスーツの胸ポケットから小さなケースを取り出した。 |
彼: | 「いつか言おうと思いながら、こんなに時間が経ってごめん」 |
彼女: | そして、彼は私の指に指輪をはめた。スタッフの喝采。 私にとっては眩しすぎるほどの煌めき。 でも、彼の笑顔はそれよりもっと輝いていた。 |
Story〜「ベッドサイドストーリー/彼-35歳:彼女-34歳」
彼女: | プロポーズの日に購入したベッドは、この夏で5年目。 私たちのベッドの横に並んでいるのは、小さなベビーベッド。 こちらはその持ち主と同じくまだ1年目で初々しい。 |
彼: | 「シングルベッドの間にベビーベッドを置くのって、いいアイデアだろ?」 |
彼女: | 「まあまあね(笑)」 |
彼: | 「この子が大きくなったら、またあのインテリアのイベントに行かないとな」 |
彼女: | ベビーベッドの中で微睡む小さな宝物を見守る彼の手には あのインテリアのイベントタイトルが見え隠れしていた。 |
Story〜「ベッドサイドストーリー/彼-61歳:彼女-60歳」
彼: | 「ベッドって長持ちするもんだな」 |
彼女: | コイルスプリングのベッドに腰を下ろした夫が呟く。 ベッドより私たちのほうこそ、長持ちしているんじゃないかしら。 |
彼: | 「なあ、そろそろ新しいベッドを考えてみないか」 |
彼女: | 「あのインテリアのイベントで?」 |
彼: | 「はは、私たちの出会いの場だからな」 |
彼女: | 「じゃあもうすぐやってくる初孫のベッドも考えないと」 |
彼: | 「あゝ、そうだったな。そっちが先か(笑)」 |
彼女: | 「私たちは、電動ベッドにしない?」 |
彼: | 「いいね、腰にも優しそうだし(笑)」 |
彼女: | 変わらぬ笑顔の優しさに、年輪が刻まれていく。 ベッドも、家族も、未来を紡ぐストーリーは、まだまだ続いていく。 |