「JUNE BRIDE〜妹への手紙(姉の食卓)」後編 2023年6月

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ボイスドラマの内容

登場人物

  • 妹(8歳/17歳)・・・10歳も年の離れた姉を慕っている
  • 姉(18歳/27歳)・・・年の離れた妹と仲良し。結婚式直前のある日・・・
  • 父(44歳/53歳)・・・なにより娘たちを愛する歴史学専攻の大学教授

Story〜「JUNE BRIDE〜妹への手紙(姉の食卓)/後編」

<シーン1/姉27歳/父53歳>
姉:愛する妹へ。

この特別な日に、私の心は感謝と慈しみの気持ちでいっぱいです。
そう、私たち2人が大好きなミモザの花言葉のように。

あなたは私の人生のなかで誰よりも尊敬し、愛する存在です。
結婚式の日に、私の心を手紙に託して、
あなたに伝えることができたら、こんなに嬉しいことはありません。
届けたい思いはこんなに溢れているのですから。
姉:愛する妹へ。

あなたが私の妹であることに感謝しています。
あなたと共に育った日々は、私の人生にとって宝物です。

私が一人暮らしを始めるとき、あなたが選んでくれたコンパクトな食卓。
父:さすが私の娘(笑)。
お姉ちゃんの部屋にぴったりだ。
姉:そう。小さくておひとり様にピッタリのサイズだったけど、
グラストップのローテーブルは、すごくオシャレでいつも癒されてた。
授業のあとアルバイトでクタクタになって帰った夜、
食卓に座れば、あなたの温もりを感じてた。
父:私の娘は、センスがいいなあ。
清楚で上品で、でも華やかで(笑)
黄色いミモザには、「真実の愛」という花言葉もあるんだよ。
姉:あなたが父と遊びにきたとき、食卓に生けてくれる一輪挿し。
ミモザの優しい香りを飽きずにいつまでも愛でていたの。
父:ベルガモットの香りは気持ちをやわらげてくれるんだ。
お姉ちゃん、お前を思い出して優しい気分になると思うよ。
姉:サブライズであなたが届けてくれる茶葉は、大好きなフレーバー。
嫌なことがあった日でも、
一口、口に運べばストレスがすうっと消えていった。

思えば、私たちはいつも一緒に笑い、泣き、喧嘩して、助け合ってきたよね。
その絆があったから、どんな試練にも耐える強さを持てたんだろう。
あなたが選んだ食卓は、可愛らしくて素敵で、あなたそのものだった。
姉:愛する妹へ。
あなたが私の妹であることに誇りを感じています。

忘れないで。
あなたの優しさと強さが、いつも私を支えてくれたことを。

私は忘れない。
この日のために、あなたが真剣にインテリアを選んでくれたあの日。
大きな食卓を見て戸惑う私に、あなたがくれた言葉。

”これからいっぱい家族が増えて、いっぱい幸せに包まれるから”
”大きな幸せを支える食卓は、大きな食卓でなきゃいけないから”

私は忘れない。
ダブルベッドを選びながら、あなたが目を輝かせて私に言った言葉。

”いまは大きなダブルベッド。でも次は小さなベビーベッドだから”

私は忘れない。
3人がけのソファに腰かけてあなたがつぶやいた言葉。

”このかたすみに私の場所もあるといいな”

この先、人生は長い長い道のりを歩んでいくけれど・・・
あなたのいない人生なんて、私には存在しない。
あなたの選んだ恋する家具たちは、
私の人生を彩り、生きていくことを喜びに変えてくれるだろう。
姉:愛する妹へ。
あなたが妹でいてくれたことが、私の人生の宝物です。
あなたを愛する思いは、言葉では表現しきれません。
あなたは私の人生においてかけがえのない存在です。
さあ、このあとは、あなたが輝く番。
コンパクトな食卓が、大きな食卓へ進化していったように、
あなたの人生も、大きく翼を広げて羽ばたいてください。
これからも、私はいつでもあなたのそばにいます。
姉として、私は誰よりもあなたを応援するし、
誰よりも心が通い合える存在であることに変わりはありません。
結婚は新しい旅立ちですが、私たちの絆は永遠です。
席札の下にこっそりしたためたこの手紙、
あなたの心に届き、思いが伝わりますように。
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